オールド観光案内図コレクション/山口県
防府市「防府市鳥瞰図」
吉田初三郎 画 鳥瞰図サイズ:770×175mm
発行:防府市役所・昭和11年・表面カラー刷/裏面2色刷・印刷折本 ※コピー(藤本一美氏提供)




ヌ拡大図はこちら 大正広重こと、鳥瞰図絵師・吉田初三郎の作品。昭和11年11月28日付の中国防長新聞や関門日日新聞には「防府の鳥瞰図、吉田画伯の手でできあがる」「新興大防府市鳥瞰図完成す」と題し「大防府の景観と産業紹介をかね、さきに市当局が計画した鳥瞰図の作成は、斯界の権威者吉田初三郎画伯によって実地踏査を終はり、いよいよ二十七日その原図が出来上がったので、近く原色オフセット印刷に附すが、市ではこれが経費予算千百円を計上している。吉田画伯は鳥瞰図のほかに防府市の印象を天満宮社頭の雪景、麹生松原、三田尻湾頭工場地帯の景および、日本一を誇る中関塩田などその得意な彩管を揮ひ筆にそへての名文をものしている。」と紹介され、絹本原画の写真が掲載されている。
 また同日の大阪毎日新聞(山口版)ではさらに写真掲載が大きく「躍進防府の大鳥瞰図」と題し、「防長勤王史の巻頭を飾る南朝の史蹟敷山城や周防国庁祉、防府天満宮などなど史蹟と名勝に富む新興防府市の宣伝計画の一つとして、市勧業課が千百円を投じ、京都観光社の手を経て吉田初三郎画伯に依頼した大防府の躍進図がこのほど完成したので、二十七日観光社から原図を携え来防市役所で校訂を行ひ同夜帰京したが、来月初旬までには一万部の印刷が出来上がる見込みである。なお原図は幅約三尺、長さ約七尺でその中に各官公街、重なる会社工場、名所菖蹟などを巧みに織り込んだ江戸絵風の極彩色、吉田画伯独特の大鳥瞰図である。」と記されるなど、注目を集めている。
 5枚組の絵葉書と合わせて、絹本彩色原画は地元に残っていないだろうか?戦災に合っていなければ地元に残る可能性は高い。

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↑雪の松崎神社
↑月明の塩田
↑鞠生の松原
↑花神子
↑黎明の三田尻港
防府景勝絵はがき 袋

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