オールド観光案内図／兵庫県

オールド観光案内図コレクション／兵庫県

西宮市「西宮市鳥瞰図」
吉田初三郎画　鳥瞰図サイズ：770×178mm
発行：西宮市役所　昭和27年・表面カラー刷／裏面１色刷・印刷パンフレット

�拡大図はこちら　大正広重こと、鳥瞰図絵師・吉田初三郎の作品。戦後の西宮市市街地を詳細に描く。昭和26年4月の鳴尾、山口、塩瀬、三村の合併を機に改めて初三郎に「飛躍西宮」の鳥瞰図を依頼した旨の当時の西宮市長・辰馬氏の直筆挨拶文が記載されている。戦前の作品の構図をもとに細部にわたり詳細に描かれているが、往時の力強い画風ではなく洗練された印象である。これは戦後復興を経て都市が拡大するに従い市街地の細部を描くための苦心でもある。また、大病を煩い、作画の多くを弟子で二代目となる吉田朝太郎がサポートしており、朝太郎の画風も反映されている。初三郎は戦後まもなく、芦田首相らと交流する中で日本の復興と飛躍は産業と観光の発展以外にないとの思いを強めていた。戦前の風景美・景勝美と都市観光を基本にした思想からの変化が画風の変化に一番現れている。

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