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グリーンマップで地域再発見!
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 近江八幡市も隣接する琵琶湖では、外来魚(ブラックバス等)の駆除によ
 る自然や生態系保全活動が本格化。県主導で地域通貨の導入など、推進の
 ための様々な案が新聞等で話題に上っている。熊本県でも川の自然を取り
 戻すために県営荒瀬ダムが完全撤去され、代わりのダムは造らないという
 国内初の事例が誕生。いずれも周辺住民が訴え、県を動かしたカタチだ。
 地域住民が主導権を握り、長期的な視野にたち決断や行動が必要な時代だ。

 住民の総意を得る方法として話し合いはもちろんだが、地域環境を見直し
 誰でもわかる資料にまとめるこも大切。その点で今、世界各地で熱心に取
 り組まれているのが「グリーンマップ」制作による地域再発見である。

 グリーンマップとは、街の環境について記述した地図のことで、大きな特
 長としてグリーンマップ・システム・アイコンと呼ばれる、世界共通の絵
 文字(アイコン・マーク)を用いる点が特筆される。アイコンが同じなの
 で言語等がわからなくても世界共通で自然資源や地域情報を表示でき、エ
 コツアーの開催や意見交換の際にコミュニケーションがとりやすく、アド
 バイスもしやくなる。

 今年夏の地点で世界中で約100のマップが完成し、進行中のものを合わ
 せると160カ所を越える。国内でも京都や東京・世田谷など十数カ所で
 制作されているが、特筆すべきは活動の主体が企業や行政ではなく、常に
 市民でありボランティアによって編纂され普及している点である。

 1992年ブラジルで開催された「地球サミット」の際に、サミットに参
 加する面々がリオに上陸する前にニューヨークに立ち寄ることを聞きつけ
 ニューヨークでの環境市民団体の活動を紹介するツールを作製、それが
 「グリーン・アップル・デザイン・ツアー・マップ」の第2作。作者は、
 ニューヨーク在住の環境デザイナー、ウェンディ・ブラウアーだ。

 次作「ザ・グリーン・アップル・マップ」制作の際、作者ウェンディは、
 「マンハッタリゼーション」の意味を、大量生産、大量消費、スピードで
 はなく、緑と文化、循環型社会という内容に置き換えたい、と語っていて
 これがアメリカをはじめ各国の地域活動者から支持を得て、マップの作り
 方を教えてほしいという依頼が殺到した。

 そこから共通アイコンを創ることが始まり、95年にはシステムアイコン
 が完成。ローカルマップによる、グローバル・コネクションを作る流れが
 動き始めた。システムアイコンの使用にはニューヨーク本部へ申請が必要
 だが、これは誤用や商業利用を防止するため。このことから判るように、
 あくまで商売などを目的としたものではない。申請は市民団体等に限られ
 ている。

 具体的なアイコンには、リサイクルショップやオーガニックレストラン、
 都市農園、各種公園、遊歩道、駐輪場、名所、地域NPOオフィス、交通
 事故多発地帯、騒音・悪臭地帯など、環境問題に限らず「暮らしやすさや
 生活の豊かさをもたらすもの全て」と解釈され、申請団体から発案された
 新しいアイコンも随時追加されている。アイコンは共有財産なのである。

 アイコン以外にマップに決まりはなく、作成の際の登録以外は自由度が高
 い。各自のニーズやアイデアが反映でき、地域の特性や表現方法も様々で
 ある。以下に関連サイトを紹介するので、興味ある方は参考にどうぞ。

 ◎グリーンマップ・システム
 http://www.greenmap.org/
 発案者が運営するNPO「グリーンマップ・システム」のサイト。HPに
 はこれまでに世界中で制作された全てのリストと連絡先あり。英語表記。
 各地のマップ購入も可能!日本語ページは以下の通り。
 http://www.greenmap.org/about/japan.html

 ◎グリーンマップ・ジャパン
 http://www.greenmap.jp/
 日本におけるグリーンマップのポータルサイト。国内での動きがわかる。
 京都、岡山高松、せたがや、京都自転車マップ等の一部閲覧&リンクあり。
 国内の各主催団体リンクあり。

 かくいう私も現在、福岡市で自身も所属・理事を担当している環境団体を
 中心に酸性雨や周辺河川の生物、地域リサイクル拠点などの調査中。2年
 後の「都市緑化フェア」へ向け、完成させる予定だ。
 これから、「よし私も作ってみよう!」という方は、ぜひ情報交換を!
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