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マップデザインのビール缶
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 この夏は長雨と冷夏で海水浴も観光地も盛り上がらず、農作物などの不作
 は深刻なものとなった。酒類「夏」の主役・ビールも同じく売上は伸びず、
 私もこの夏はビアガーデンに僅か1度しか足を運ばず終い。

 そんな中、「ゼンリン地図の資料館」の企画展に展示した「マップデザイ
 ンのビール缶」の方は、意外性もあって来館者に好評のようだ。80年代
 後半から90年代、地域興しや各種記念に「記念缶」として地域限定発売
 されたビールなのだが、「一番絞り」や「モルツ」など各社競って個性的
 なイラストマップやデザイン地図が採用されていて楽しい。

 博覧会や鉄道50周年記念缶となると、会場鳥瞰図や開設当時の観光鳥瞰
 図をデザインしたレトロ風味のものもあり、一時のテレフォンカード類と
 同じように90年代前半は盛況だったようだが、21世紀に入ってからは
 あまりこの手のものに出逢わないのが残念。

 今回は所有している中から20点ほどを展示したが、選に漏れたものでも
 同一地域の同一記念で各社が競ったものなど、比較するのも面白い。

 不思議なのは、他の缶ジュースや缶詰類には「マップデザイン」に限らず
 遊び心あるものは少ない。やはり陽気になれるビールならではの魅力が、
 宣伝の世界でも有効なのだろうか?

 ネットオークションの世界では、ビール缶などのコレクターもいて、その
 中でもマップ缶を集めている人も結構いる。確かに、1〜2缶だと邪魔な
 だけだが、数十缶をピラミッド型に重ねると立派なオブジェになる(笑)。
 食玩が大ブームだが、オマケじゃなく本体のデザインももう一度見直して
 ほしいと思う。もちろん中身も!

                            Write: 益田
 (2003年8月31日記)
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