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定点観察・現代と過去を地図で繋ぐ
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地図とデジカメを片手に、地元の福岡市内であれば自転車、県内であれば 自動車での絵地図探しドライブが休日の楽しみなのだが、このところ本業 (企画デザイン業)の忙しさもあって実行できずストレスは溜まるばかり。 ついに趣味を実行すべく、自身の集めた「福岡・博多の古絵葉書展」を企 画した。今回は町並み絵葉書ばかりに絞り、知人の小さな喫茶ギャラリー での開催にも関わらず、なんと「図録(32頁・1色刷り)」まで作って しまったのだ(笑)。 その図録作りのために、現在の地図と昭和初期の地図を片手に絵葉書に映 った風景を探して廻り、各建築物や橋、町並みの遍歴を様々な資料を調べ 解説に加えていった。昭和20年の大空襲で焼け野原となった福博の街は 予想よりも過去の面影が残っていたのには驚きだった。 絵葉書に残る風景には、撮影者の想いや思考が入っていることも、この撮 影市内旅行の途中、博多でも一番の老舗絵葉書メーカーだった大崎周水堂 さんで伺い、さらに調査に夢中になる。折しも博多の祭り・山笠の真っ最 中。市内の至るところに飾り山があり、気分もさらに高まる。 余談だが、博多はこの時期(7月1日から15日未明の「追い山」まで) 祭り一色!地場企業の中には「本日は山笠のため業務を終了しました」の アナウンスを流すところも多く、「のぼせ」ぶりが判る。 撮影の合間、明治42年建築の「赤煉瓦文化館(旧日本生命福岡支店=東 京駅と同じく辰野金吾氏の設計)」の喫茶ロイドでランチを取る。ここの 珈琲は、夢野Q作ら大正期の地元作家も通った博多の老舗喫茶「ブラジレ イロ」のもの。折しも文化館では「フクオカ出版物語」と題された地元出 版社の歴史展(無料・8月3日まで)が開催中。 明治43年開催の「九州八県連合共進会」の際に埋め立てられた現・アク ロス福岡や市役所一帯から博多と福岡を繋ぐ那珂川を越え、博多へ戻ると その足で博多の総鎮守・櫛田神社の脇にある「博多まち家ふるさと館」へ 向かった。 ここは入館料200円で、入口にはあの吉田初三郎の鳥瞰図を想わせる現 代福岡の大鳥瞰図があり、市内ガイドをしてくれる。「博多っ娘純情」や NHK「走らんか!」の原作でも著名な漫画家・長谷川法世氏が館長に就 任したばかりで、同氏の原画や山笠にまつわる製作物が展示されていた。 その後、旧市内電車の各路線を廻り、あの「サザエさん」の長谷川町子も 利用していた旧博多湾鉄道の新博多駅跡から路線跡(都市部は緑地公園化) をしばらく探索。2005年の郊外への移転を控える九州大学の各キャン パス周辺を巡り帰宅の途についた。 博多湾は現在、人工島(アイランドシティ)の計画が進行中。わずか80 年前の地形図と比較しても、場所によっては海岸線が1キロ以上も沖に伸 びた所もある。福岡市の歴史は埋め立てと博覧会開催の繰り返し。その後 土地を分譲して135万都市を形成してきたが、今回も2年後の「都市緑 化フェア」を人工島で開催、その後の土地分譲や都市計画が難航している ことからもわかるように、そろそろ20世紀型の発展構図は成り立たなく なっているのは地図を見ても明らか。博多湾はどんどん狭くなり、各所に 残っていた「松原」の大半は消滅もしくは海岸から遠く風情も失った。 ただ絵葉書を眺めるだけでなく、歴史や開発史に興味を持った今回の試み は、いつの間にかストレスを吹き飛ばし、歴史に学ぶことの大切さを教え てくれ、趣味を越えて爽やかな気分になっていた。 Write: 益田 (2003年7月19日記) ◎絵葉書展の図録は、好評頒布中です。送料無料400円 →関連・申込み |
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